親は子供の勉強に干渉しすぎるな

子供を持つ親なら、自分の子供によりよい人生を送って欲しいと思うのは当然でしょう。
そしてそのためにも、勉学で良い成績を残し1流大学へ行ってほしいというのは当然のことだと思います。


ただ、それを願いすぎるがゆえにかどうかわかりませんが、子供の大学受験に過剰に介入するような親、特に母親が少なからずいるようです(いわゆる教育ママ?的な)。
具体的に言うと、子供を塾にぶち込みまくったり、参考書などを勝手に選び子供に押し付けたり、といった感じでしょうか。

受験勉強をそれなりにやりこんだ僕から見ると、このような戦略が成功する確率はかなり低いと言わざるを得ません。もちろんそれでも1流大学に合格できるような人がいないとは言いませんが、その確率は確実に下げてしまっています。

というのも、受験というのはかなりの専門的な知識を必要とするものだからです。

毎年大量の受験生が年単位の時間をかけて用意するだけはあり、受験勉強の内容はとても複雑です。
そして受験業界も無数の教科書、問題集、参考書などて出ているし、塾なども様々な教師を抱えており形態もいろいろなものがあります。
趣味でずっと受験について研究している人など稀でしょうから、子供の実力や状況に合わせた最適なアドバイスができる親などほぼ存在しないといっていいでしょう。

つまり、そういう細かいアドバイスが出来るのは小学生くらいか、せいぜい中学生くらいまでだということです。それ以上の細かい点に関しては子供にまかせるか、定評のある大手予備校などに外注するほかないでしょう。


では親に出来ることはなんでしょうか?
僕は「資金援助」と「モチベーションの引き出し」の2つであると考えます。

まず資金援助についてですが、これはもはや説明の必要はないでしょう。
受験には結構お金がかかります。ある程度の進学校に通わせる必要はあるでしょうし、参考書代も馬鹿になりません。もちろん大手予備校などに通わせるならかなりのお金が必要です。
また、地味に大切なのは浪人することを容認することです。
現役を強要すれば志望校のレベルも下がるしストレスもかかるでしょう。浪人という保険は子供に良い影響を与えるのは間違いありません。

もう1つのモチベーションの引き出しについて。
子供を放置するだけでは勉強をするとは限りません。勉強しろと言いすぎると子供は反抗しますが、かと言って何も言わなければ勉強などしない可能性が高いでしょう。
つまり、子供が自発的に勉強するようにしなければなりません。

そのためにとりあえず思いつくものとしては、お小遣いを成績に連動させる、という方法があります。人間はインセンティブに反応して行動します。言葉でいくら説明するよりも、子供の努力に対して報酬を用意しておくほうが子供は努力するでしょう。

また、効果があるかどうかはわかりませんがいい大学へ行く事の大切さ(勉強することの大切さではなく)を話しておくことも大事でしょう。勉強することの大切さを納得させるよりも、いい大学へ行く事を納得させるほうが簡単ではないでしょうか?(そして、ある程度真実を含んでいるとも思います)

これで子供が勉強に大してやる気を持てばこっちのもんです。
やる気を持つと自分で参考書や勉強法について調べ、自分に適したものを選び出すでしょう。
他人に押し付けられたものをやるのに比べて、勉強効率などについて自分で考えるようになり確実に成績は上がります。


まあそういうわけで子供の勉強のために親ができることは、せいぜい子供が自分で勉強できるような環境を整え、そこへ導いてあげるくらいのことです。
自分の知らない受験勉強の細かいところまで子供にとやかく言うのはやめましょう!